【途上国あるある】正論で戦ってもムダ?賄賂のある生活。の巻。
正論では切り抜けられない。相手に合わせてのらりくらりかわすのが正解?
買出しのため、週末に主人の運転で外出したときのこと。
銀行の用事もあり、パスポート等の貴重品も持っていた絶妙にいや~なタイミングで、止められた!
相手は警察官なので、スルーはできない。
止まります…。
にこやかに「Good morning! How are you?」から始まる会話。
一応、暗黙の了解というか、定番の流れとしては、こんな感じです。
①交通ルール違反を理由に切符を切るポーズを取られ
②それをなだめるカタチで少しオカネを握らせて
③解放してもらう。
シートベルトを着用していないというような「ちゃんとした切符」も、もちろんあります。ただ、そうでないパターンがやや多い、というか多々…。
とりあえず、主人に対応を任せ、私は英語がわからないフリをしつつ、相手を伺います。
警察官「お前は今、ターン禁止の場所で曲がったな。(罰金一覧のようなものを見せて)注意不足・不適切な運転で、罰金10万シリング(約3000円)だ」
主人「いやいや~すごく注意して、運転していましたよ。ターン禁止の看板は、見当たらなかったけどなぁ。どこに書いてありましたか?」
警察官「ダメなもんはダメだ。注意不足。切符を切るぞ、いいな?」
主人「いや、いりませんよ~」
警察官「じゃあ、どうしてほしいんだ?」
主人「免許を返して、解放してくださいよ~」
警察官「うーん、どうしようかな…それなら、朝ごはんをおごってくれ」
主人「え~しょうがないなぁ…」(2000シリング≒60円を渡そうとする)
警察官「少なすぎるよ!20000シリングはかかる」
主人「チャパティ(定番の朝ごはん。クレープの皮みたいなもの)を買うには十分ですよ」
警察官「いやいや~それじゃ買えないよ…。ホテルのとかごにょごにょ」
勝因を分析してみると、彼が“良いヤツ”だっただけという気がしてくる。
おそらく、うっかり「朝ごはん」と言ったのが、彼の敗因。
ローカルの物価を知っている主人はそこを狙って、出せるのは2000シルまでというスタンスを譲らず、相手をあきらめさせました。
結局、チャパティ代も取られず。やるじゃないか!
文章でぐだぐだ感をお伝えしきれないのですが、もっと間延びしていて、本当にうまかったです。でも、主人に聞くと、深い考えも何もなかったよう。
相手も「あわよくば」のいちゃもんという自覚はあるのか、あまり強く出られなかったのかもしれません。
ウガンダ人自体、そこまで押しが強くない国民性でもありますが。
素直に引き下がる辺りが、何か憎めない。次、がんばれよ…と一瞬よぎって、いや、それはいかん。
「途上国だから」で片付けたくない。この違いは、どこからくるのでしょう。
日本で賄賂と聞くと、庶民には無縁のニュースの中の世界。政治家とか社長とか、金持ち同士の悪事というイメージがあります。
それだから、日常生活で堂々と賄賂を要求されると、海外にいるなぁと妙な実感が湧いてきます。
でも、この実感とか経験はすごく大事だと思っていて。
日本でエピソードだけを聞いても、おそらく「途上国は遅れているもんな」で終わってしまう気がするので。
ウガンダにいる間に、もう少し消化して、書き残しておきたいと思います。
次回へ続く…
読んでいただき、ありがとうございました!
それでは、また。