知らないはNG!無宗教の私が宗教について思うこと、の巻。
知らないと始まらない。
おばけとか宇宙人とか、運とか縁とか。
目に見えないものを、結構信じる質なのですが、そういや神は信じていません。唯一絶対の存在って、考えてみるとなかなかない。
だからといって「いない」と否定もしませんし、宗教を信じている人を否定的に見ることも全くしません。
大切なのは、相手の宗教への敬意。これさえ伝われば、「良し悪しではなく違うだけ」ということを、お互いすんなり受け入れられるものです。
そのためには、宗教についてわからないなりに、知っていること。知識があれば、失礼にあたる行為や、相手を傷つけるような事態は避けられると思うのです。
私は主にキリスト教圏にしか住んだ経験がないので、その前提で書いてみたいと思います。
オススメの「宗教」入門書
たぶん学校で習ったのに、習ったはずということしか覚えていません。
そんなレベルの私でも、とっつきやすかった本をご紹介します。まずは「輪郭」をとらえるところから…。
●橋爪大三郎さんの「世界は宗教で動いている」
講義形式でわかりやすい。ユダヤ、キリスト、イスラム、ヒンドゥー、儒教、仏教がカバーされていて、最初の1冊に最適。
●阿刀田高さんの「○○を知っていますか」シリーズ
旧約聖書、新約聖書、コーラン、ついでにギリシャ神話や源氏物語などもありますが。語り口調の文体で、読み物として楽しく読み進められます。
近くに宗教があると 海外にいるなと思う
ここウガンダでは、一応キリスト教徒が多数派のようですが、イスラム教徒も身近にいます。近くの教会から毎週末ミサの音楽が聞こえるし、近くのモスクから毎朝コーランも聞こえます。
せっかくの日曜に朝からミサなんてえらいなぁ、サボりたい日とかないのかなぁと思ってしまうのですが、それはミサを「用事」と見てしまう私の視点。
彼らにとっては、週に1度、家族みんなで、おめかしして出かけて、お祈りして、近所の人たちと集まる1週間のハイライトです。
それでいったら、日に何度もお祈りするイスラムって、一体なんなのかと思いたくなりますが、彼らにしてみれば宗教>>>仕事でした。
逆に自分が「仕事(お金)最優先の思考」なんだと気付かされたり。お祈りで1日に何度も神聖な時間が持てるというのは、考えようによっては すごく豊かですよね。
宗教と生活の切っても切れない関係
宗教の話はタブーな場合もあるのでしょうが、基本祝日が宗教がらみなので、お祝いの仕方なんかを話していると、自然と宗教の話題になります。
で、こちらも自然に「あなたは?」「あなたの国の宗教は?」となる。
「無宗教」というのは本当に理解されない。「なんで なんで?なんで神を信じないの?神は良いよ、神を信じなさい」と純粋にオススメされます。
まぁそうでしょうね。
キリスト教についていえば、まず、結婚が教会です。
そんな夫婦から生まれたら赤ちゃんは、教会で祝福を受け、聖人や天使にちなんだ名前をもらい、洗礼を受け、宗教行事を通して育ち、教会で結婚してまた子どもを持つ…
もう神を信じる選択肢しかないというか、なんというか…。
ちなみにウガンダでは、婚姻届け的なものはなく、教会で誓えば夫婦として「記録される」そうです。
カナダで無宗教のご夫婦が、結婚式ができる教会を探すのに、相当苦労した話も聞いたことがあります。
クリスマスが終わったら 初詣に行く日本人には、どうもピンと来ません。
無宗教の説明が難しすぎる
とはいえ「○○教です」とウソをつくわけにもいかないので、無宗教について説明を試みます。
私は、太陽にも、この木にも、あの石にも、自然にはそれぞれに神様がいると思っているんです。だから、どこにいても いつもだれかが見ている。宗教ではないけれど、この自然を畏れる感覚が、あなたの神様に対する感覚に似ていると思う…
とかなんとか。一神教の人に、八百万の神を、外国語で説明します。どこまでどんな風に伝わっているかは、カミノミゾシル…。
「宗教がわかれば、世界がわかる!」
と書いてありますよ、「世界は宗教で動いている」の帯に。
最近やっと、そうだなと思うようになりました。
たとえ日本にいても、ビジネス、旅行者、在日外国人と「宗教を持つ人」と接する機会は多いです。うちは親戚にクリスチャンがいますし。
直接の関わりがなくても、背景に宗教があることがわかれば、情報が立体的に捉えられる、偏った情報に流されないようになる。
まぁでも、あんまり難しく考えずに、新しい分野への好奇心から、学んでいくのが一番良いですね。
読んでいただき、ありがとうございました!
それでは、また。